一生賃貸、家を持たないという選択

最近でこそ、一生賃貸でいいと考える人が増えてきましたが、それでも持ち家率は7~8割だそうです。そんな私も少し前まではマイホーム購入派でした。ただ、インターネットで色々と調べていくとマイホームを持つリスクがいくつもあることに気づきました。

一生賃貸でいいと思える4つの理由

仕事が不安定で、いつ仕事がなくなってもおかしくない状況

一部上場の大企業に勤めているから大丈夫、は既に昔の話。いまや大企業でも外資に買収され、大規模なリストラが横行する時代。どこに就職すれば安定な生活が手に入るのか分からない現代社会。そんな私も中国系の日本子会社の(雇われ)責任者という肩書きで仕事をしていますが、親会社から「こいつ使えない」と判断されれば一瞬のうちにクビにされます(その辺は日本企業よりもよっぽどドライです)。まして、日本の労働基準法では経営者は守られておらず、アルバイトですら入れる雇用保険や労災にも入れません。

経営者と聞くと年収が高いイメージがありますが、実際の中小企業の経営者の年収はサラリーマンの平均年収にも及ばないのではないでしょうか。そんな自分の年収も一般的なサラリーマンの年収程度しかありません。自分の経歴を見れば多くを望めないのは分かっていますが、その重すぎる責任に対しての報酬として考えると、ちょっと少なすぎる気もします。

30年も借金を背負う覚悟が無い(抜け出せないローン地獄)

マイホーム購入で浮かれるのは結構ですが、実際に「我が家」になるのはローン返済後の30年後です。その間、ずっとローンを払い続けられる保障はどこにもありません。いまや年間10万人とも言われる「介護離職」だっていつまでも他人事ではありません。家を買う(ローンを組む)、ということは身動きが取れなくなることです。この借金があるせいで自分のやりたいことが出来なくなるかもしれませんし、色々と我慢しなければいけなくなるかもしれません。

さらに許せないのは金利だけで数百万円もの余分なお金がかかります。仮に今の年齢(35歳)で30年ローンを1.5%/年利で組む場合、最終的には3,800万円もの支払いになっています(参考:KEISAN 生活や実務の計算に役立つサイト)。1年間で20万円以上も金利だけのための支払いをしていることになります。

昨今、「毎月リボ払い」や「個人向けローン」なんて言葉の響きはいいですが、結局これらだって「借金」です。闇金となにも変わりません。街中の金融機関が個人向けに借金をさせようとしている国も世界に比べて珍しいのではないでしょうか。これだけ「借金」に対して無頓着な日本の国民性も恐ろしいです。

ちなみに住宅ローンが原因で自己破産を申請する人は1年間で1万人ほどらしいです。

参考

住宅ローン破産割合は1.14%!毎年1万人以上の住宅ローン破産者がいる事実住宅ローン比較コンシェル

1万人を多いと見るか少ないと見るか。

経済状況によって住む場所を変えられる

転職したら、転勤したら、海外に行ったら、その時のライフプランによって住む場所を変えられるのも賃貸生活の大きなメリットです。この失われた20年で給料は増えるばかりか、増税などで可処分所得はどんどんと減っています。給料が増えない以上、毎月ローンが発生するのはリスク以外の何ものでもありません。

その点、賃貸生活は給料が下がれば家賃の低い家に引っ越せばいいだけ。いまの日本は人口減少が避けられない以上、全国の空き家率は増えていき、土地の値段が下がることはあっても上がることはないでしょう。

家(土地)の値段が上がらない前提

アメリカなどでは家を持っていれば価値が上がるようですが、今の日本では家を買った時点が「最高値」であり、仮に買ったあとすぐに売りに出しても1,000万は価値が下がってしまうそうです。しかも日本の法律上、建屋の償却期間は他の先進国に比べかなり短く、築20年もすれば建物はほとんどゴミ同然の価格にしかなりません。よくマイホーム購入派の意見として「賃貸は何も残らないでしょ」という意見がありますが、逆に築数十年の、既に人が住めないようなボロボロの家を残して何の意味があるのでしょうか。

一生賃貸の最大のデメリット

一生賃貸派であることは変わりませんが、強いてデメリットを挙げるとすれば、「住まいに関する思い出がなくなる」ことでしょう。例えば、「子供の出産に合わせて我が家の庭に埋めたりんごの木」や、「庭で家族とバーベキューをした風景」なんてのは賃貸生活では味わえないと思います。子供が生まれれば、もしかしたら同級生から「家が無いことで貧乏と思われていじめられる」ことがあるかも知れません。

つまり、実家という考え方がなくなり、それらに付随する家族との思い出が作られにくいことが最大のデメリットではないでしょうか。自分の将来プランに当てはめ、「定年までクビになることも無く、地方への転勤も無く、順調に給料が上がり、健康状態も良く、介護離職の可能性もゼロ」と言い切れる人はマイホームを持ってもいいと思います。ただ、そんな人がこの社会にどれくらいいるのでしょうか。

それと、もし今後日本がハイパーインフレになれば不動産は「資産」になると思います。果たして自分が生きているうちにその時は来るだろうか。ただ、不動産価値が上がったからと言って、マイホームに憧れて家を買った人で売る人なんているのでしょうか。

最後に、私の実家のケースについて

私の実家は持ち家です。戸建てを2軒所有しており、1軒は格安賃料で人に貸しています。父親がバブルの時期に買ったそうですが、建物は既に築30年以上経っており、あちこちにガタが来ています。つい先日、「屋根から雨漏りがする」ということで建築会社に修繕をお願いしたところ、屋根の基礎工事だけで200万円でした。幸いなことに火災保険で賄うことができましたが、築30年以上の実家は、至る所が傷んでおり、その都度、継ぎはぎのようにその場しのぎの簡易リフォームをしています。そんなバブル時代の物件はすでに建物価格はゼロで、土地価格ですら2000万円程度しかありません。会社経営をしていた父親が羽振りの良かったときに買ったはいいものの、その会社は倒産し、結局、残りのローンは母親が肩代わりしました。

もちろん実家に戸建てがあるから賃貸派、というわけではありません。

今回、色々とインターネットで調べていて、賃貸派の意見としてもっとも私が納得した言葉が「モノを所有すると、そのモノを管理するためにお金も時間も取られる」という、あるミニマリストの言葉でした。だから私も出来るだけモノを所有しない生き方を目指します。所詮、家だってモノだから。

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