命の選択、それでも私たちが生まれてくる子供の出生前診断を決めた理由

 

生まれてくる子供が将来、自分ひとりで自立できるように、私たち親が居なくなっても自分のことは自分で出来るようにしてあげたい、という思いから、私たち夫婦は妻の妊娠が判明した後、出生前診断について話し合ってきました。

私は基本的に妻の考えを尊重したいので、妻が出生前診断をしたいと言えば賛成します。そして、もし出生前診断で染色体異常が確認されたのなら、おそらく中絶するという選択をするでしょう。

でもそれって命を選択していることになりますよね。

そもそも出生前診断って何を見る検査なのでしょうか?

出生前診断の種類と費用について

昨今、晩婚化が進み、高齢出産で赤ちゃんを産む人が増えています。卵子の老化による不妊や赤ちゃんの染色体異常による先天性疾患が叫ばれて早数年、高齢出産になれば、それだけ染色体疾患のある赤ちゃんが生まれるリスクも高まります。

この出生前診断は妊娠中に赤ちゃんの染色体異常を見つけられる検査のことです。出生前診断と一言にいってもいくつか種類があります。

胎児超音波検査

検査時期:妊娠10週~14週

検査方法と費用:羊水の量や赤ちゃんの内臓、手足などの全身を超音波で検査します。費用はクリニックにもよりますが、1万円から受けられます。

通常の妊婦健診でも超音波検査はありますし、最近では「胎児ドック」という名前で別検査として診られるクリニックも増えているようです。

母体血清マーカー検査

検査時期:妊娠15週~18週

検査方法と費用:採血をして、血液中の4つのたんぱく質やホルモン濃度を測定することで分娩時の年齢からダウン症などの異常を確率で調べられますが、非確定検査です。この結果から、羊水検査(確定検査)に進みます。費用は2万円~3万円

羊水検査とのセットだと考えれば、早めに受けておいたほうがいいかも知れません。

絨毛検査

検査時期:妊娠11週~12週

検査方法と費用:おなか、または膣から針を刺し、胎盤の絨毛組織を採取し、その細胞を培養してDNA検査をし、染色体異常を見つける検査です。費用は15万円~20万円

この絨毛検査も確定検査ですが、流産の可能性も1~2%ほどあり、子宮内感染を引き起こすリスクもあります。よって、通常は以下の羊水検査をするほうが一般的のようです。

羊水染色体検査(羊水検査)

検査時期:妊娠15週~18週

検査方法と費用:おなかに針を刺し、羊水を採取した後、その羊水中の赤ちゃんの細胞から染色体異常を見つける検査です。費用は15万円~20万円

羊水検査も確定検査ですが、流産のリスクが0.3%ほどあるようです。

NIPT(母体血胎児染色体検査)

検査時期:妊娠11週~16週

検査方法と費用:母体の血液を採取し、血液中のDNA断片から染色体異常を分析します。費用は20万円~25万円

日本産科婦人科学会の指針により、臨床研究として認定された施設(全国71施設。2016年7月5日現在)のみで受けることができます。ただ、流産のリスクもなく、母体の採血で分析できること、そして非確定検査でありながら精度も高く、最近ではこのNIPTを受ける人も多くなっているようです。ただ、年齢制限があり、35歳以上に限られています。

なお、このNIPT(母体血胎児染色体検査)では染色体異常だけしか検査できません。ちなみに赤ちゃんの3~5%は生まれつき何らかの病気や障害があるとされており、このうち、染色体異常による病気は25%しかありません。

 

私たちの子供だから何があっても産みたい!

親であればそう思うのは当然です。ただ、産まれて来る前提で仮に何か先天性疾患があってもできることは出産前にできるだけしてあげよう、という理由で出生前診断を受けるのは「あり」かも知れませんし、出生前診断も本来はそういった目的での検査なのでしょう。

実際に私たちはNIPT(母体血胎児染色体検査)を受けようと思っていますが、年齢制限や、もともと遺伝的な先天性異常が確認された場合のみ検査可能だったりNIPT検査を受けるのに制限が設けられています。

ただ、NIPT(母体血胎児染色体検査)は年齢が高くなればなるほど検査結果の精度が高くなるので、高齢出産だけの心配であれば、あえて受ける必要もないかもしれません。それに、NIPT(母体血胎児染色体検査)で陽性であった場合、羊水検査を受けるのですから、最初から羊水検査でもいいかもしれません。もちろん、羊水検査の流産率の0.3%(3人/1000人)をどう捉えるか、というところなので難しい判断なのは変わりありませんが。

最後はやっぱり夫婦で話し合うことが大切

出生前診断をして、もし何か異常が発見されたら、と考えてしまうことがあります。この出生前診断を受けたことで逆に不安が増すことも多いようです。

この記事の書き出しに「子供に対して責任を持つ」という理由で出生前診断を受けると決めた、と書きましたが、いざこの記事を書き終えてみて、正直迷っている部分もあります。私たち夫婦は出生前診断を受けて、もし結果が「陽性」だったら中絶しようと話しています。でも、やっと授かった命、しかも長い不妊治療の末に授かった赤ちゃんであればなおさら、それを親の都合で殺してしまってもいいのでしょうか。まだ生まれてきていないから大丈夫、とも言い切れません。男性の私ですらこう考えるのですから、女性であればもっと葛藤するでしょう。

出生前診断を受けるかどうかは妊娠判明後まもなく、9週~10週に判断しなければいけないことが多いです。ちょうど、つわりのピークを迎える時期です(この記事を書いている横では妊娠9週目でつわりのピーク中の妻が気持ち悪いと毎日言っています)。

赤ちゃんが一生懸命おなかの中で頑張って生きているのに、親の私たちはその生死を決めようとしている。なんとも不都合な真実。

だからと言って、私たちの子供の面倒は一生自分たちが見る、という無責任なこともいえません。親は子供よりも早く死ぬんですからね。私たちがいなくなったあとの人生は誰が面倒見てくれるの?

だからこそ、夫婦での話し合いが必要なのです。私たちももっと話し合おうと思います。

※この記事はあくまでも私が調べた範囲で書かれているので、出生前診断を受けられる方はカウンセリングや、かかりつけの産婦人科の医師とよく相談した上で決めてください。

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